ボッチ ネコ タマ

オイ タマ ご飯と言って 

いつも いつもの時間に大学生 のお兄さん

大木 生ちゃん なので お兄さんの事は 

生 ショウちゃんと呼ぶことにするよ

 

ショウ兄さんは 都内のどこかの 大学2年生で 

理学部なので いつも眼鏡かけて 

わけのわかんない

数式の本をいつも読んでいるんだ

 

で ちいさなおんぼろアパート 

長野から 大学のため 

東京に出てきたんだ

 

みたい で 自分はなんでも 

公園のベンチの箱に捨てられて

いたのを 通りかかった お兄さん 

ショウちゃんが 見つけてくれて

 

のよくある話なんだけど

そうして このおんぼろアパート

福寿壮の103号の住人 住猫となったんだ

 

朝 ショウちゃんは 大学に行く 

その時僕も 一緒に出て 

その辺を散歩して 

夜暗くなると 

アパートの反対の窓のあるほうで

泣くと ショウちゃんが 

窓を開けて入れてくれるんだ

こんな感じの 毎日で 

もう1年くらい かな? 

 

お兄さんショウちゃんが 

大好きなんだけど 

嫌いなことが ひとつだけあるんだ 

 

僕は じつは 水がにがてなんだ

けれど ショウちゃんは 

洗面器にお湯ためて

それで タオル絞って 

僕の体 ゴシゴシ 拭くというよりか こする 

これが 結構いたい 

痛いのでやめてと泣くんだけれど 

お兄さんはよしよし タマ 

もう少しと 言って やめてくれないんだ

この儀式は 一月に必ず1回は あり 

夏場は 2回も 3回もあるんだ

嫌なんだけど ショウちゃんは 許してくれない 

けれど 儀式のあと 

必ず ご褒美 のおやつをくれる 

これが 結構楽しみといえば 楽しみである

                   つづく かも?

 

 

                                    続